消去(相手の種石を消す)

相手の好手を「打てない状態」にする。

次は消去です。
消去とは、相手の好手を消すことです。「相手の種石を消す」とも言います。

よく用いられるのが、「相手の中割りを消す」場合です。
自分に中割りの手があっても、相手に中割りの手がある場合は、
相手の中割りを阻害することも考えなければなりません。

相手の中割りを消すことによって、
相手は中割り以外の手を探さないといけませんね。
こうやって相手を不利な状況へ持って行くんです。

では例題。
貴方は白の立場です。

オセロ・消去

中級者以上の方でしたら、この盤面見ただけでパッと気付くと思います。
有名なウサギ定石ですね('-')ノ

図1で仮に黒番だとすると、
好手と言える場所はどこになるでしょうか?

c4ですね。
ここが中割りの手です。

前回先着(天王山に打つ)の考えだと、黒の好手であるc4を
白が先に取ってしまえば良いという感じになるのだけど…
ここで白のc4は果たして好手なのか?

実際に打ってみると…

返し過ぎだし、c3が黒にとって中割り状態になってしまいます。
つまりここでは先着は悪手となり、使えません。

先着は双方にとって好手の場合に先に打った方が良い手のことを言うのですが、
今回のように相手にとってのみ好手の場所が存在する局面も少なくないです。

そんな時は、今回のように、
相手の好手を消す「消去」が使えないかどうか検討してみると良いです。

あと、図1の局面で
白f3はどうよ?
って思われた方はいないでしょうか?

確かにこの手も白にとって中割りの手なので、悪くはありません。
ただし、黒にc4は取られてしまいます。

自分が中割りするのは良いことですが、
相手の好手を消すことも大事であることを心得ておこう。

参考までに、世界最強ソフト:Zebra様の評価では…
白d7 +3
白f3  -2
白c4  ‐12

ってな感じ。参考程度に☆彡

もうひとつだけ、消去をやってみようか。
猫定石という結構有名な定石だったりする。

これが猫定石のよくある進行。
黒若干不利なので、最近はやや人気薄の定石ですが、大会ではそこそこの頻度で打たれているやつ。

黒がf6やc3に打つために種を作り、白がそれを消している展開になる進行です。
黒b5の後、白e7と打てば、消去できるけど、何故にc3?
って思いますが…

まあこれは、数手先の展開において、白c3とした方がやや打ちやすいから。
これは今までの経験を元に作られていたりする。
流石にここで全部書いていたらキリがないので割愛しますが…
あとは実際に打って試してみれば良いかと…

まあe7も全然有力だと思うけどねぇ
むしろ貴方が白でc3に打つと相手も研究範囲だろうから、
ここで敢えてe7に変化させるなんて戦術もあるし

また黒g4後に白c3と打つのもアリだし…
こうやって定石の変化を探っていくと面白いです。(上級者向けですがねw)


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