大会当日の流れ(受付~対局~結果発表)の続編になります~。
ここでは対局そのもののルールや流れを紹介します。
けっこう長くなるので、4記事に分けることにしました。
大会TOPでも分けましたが…こんな感じ。
- ①大会探し~参加表明
- ②大会当日の大まかな流れ
- ③対局の流れ(当記事で紹介)
- ④対局中の細かいルール
図で示すと大会の流れはこんな感じです。
少し複雑に見えるかもしれませんが、
まずは「対局開始」、その中でも左側の「基本的な手順」を覚えておけば何とかなります。
右の「たまに発生する案件」は本当にたまにしか起こらないので、ざっくり目を通しておけば大丈夫!
分からなければ主催を呼びましょう。
(返し忘れはちょっと頻度高め)
それ以外の「対局準備」や「結果の記録と提出」は焦らなくて良いし、大会慣れしている相手なら教えてくれたりもします。
あまり神経質にならずに、じっくり身につけていけば大丈夫!
目次(もくじ)
対局準備
まずは指定のテーブルに着席し、2人が揃ったら対局準備に入ります。
準備で行うのは次の通り。
対局カードへの記入
受付時に上半分は記入が済んでいるので、対局中は下半分を使います。
主催が対戦者2人の名前を読み上げつつ、机に対局カードを置いていくので、呼ばれたらそこに着席します。
(どちら向きに座ってもOK。机の構造によっては片方足がつっかえることがあるので、先に良い方に座ってしまおう)
2人とも着席したら対局カードを交換し、相手カードの「対局者氏名」の欄に自分の名前を書きます。
書き終えたらお互い対局カードを返します。
こうすることで、相手は自分と対局したことが分かるようになります。
このあと伏せ石を行い、左側を記入します。
伏せ石による「色」か「引き分け勝ち」の選択
オセロの大会は半数以上が「引き分けなし」というルールになっています。
少数ですが引き分けありのルールもあります。
伏せ石によって…
or
引き分けだった場合「勝ち」になる権利
どちらを取るかを決めます。
伏せ石のやり方は、
(段級位が同じ場合は年齢を確認し、年長者)
段級位の低いほうはそれを言い当てる。
という決まりです。
初参加の場合は段級位はもってないので、言い当てる側になることが殆ど。
石1個を盤面上に水平に置き、相手に見えないように手で隠します。
言い当てる側(段級位の下位者)
伏せられた石について、上の面を言い当てます。
「上が黒」もしくは「上が白」と宣言します。
- ①一致した → 言い当てた側が伏せ石に勝った
- ②一致しなかった → 石を隠す側が伏せ石に勝った
ということになります。
伏せ石に勝った方が「色の選択」or「引き分け勝ちの権利」を選択できる
色を選ぶなら「黒」か「白」どちらを持ちたいか選択することができます。
(「黒を取ります or 白を取ります」と宣言すればOK)
相手は他方の色を持ち、「引き分け勝ち」の権利が与えられます。
反対に「引き分け勝ち」の権利を選択したならば、相手に色を選ぶ権利が与えられます。
(「引き分け勝ちを取ります」と宣言すればOK)
引き分け勝ちとはなにか?
文字通り、終局時に同じ石数(主に32-32)になった場合に、引き分け勝ちの権利を持っている方が勝ちになります。
引き分けなしのルールの場合この制度によって、勝敗がかならず決まります。
対局カードに「色」「引勝」を○で囲む
上記の伏せ石によって、
- 持つ石
- 引き分け勝ちの権利
この2つが決まるため、対局カード下部、赤枠部分を【○】で囲えばOKです。
色はかならずどちらかに【○】を、「引勝」は引き分け勝ちの権利がある場合だけ【○】をつけます。
ちなみに「引き分けなし」の大会でも同じ対局カードを使うこともあります。この時は分勝は無視してよいです。
中央に初期の石を配置する
伏せ石で「色」と「引き分け勝ち権利」が決まったら、次は盤面の準備です。
中央に4石、お互い2石ずつ使って中央に配置します。
ネットオセロでは対局が始まったら自動で配置してくれますが、生オセロの場合は自分で置きます。
この際注意したいのは、黒白が逆にならないこと。
下図の向きに配置します。
下の2パターンは間違っています。
間違い1
間違い2
間違い1は、デフォルトになっているアプリも存在するので注意してください。
対局時計の位置は黒の人が選べる
理由は知らないですが、オセロ連盟が定めたルールなので、それに従いましょう。
「着手→石を返す→時計の着手ボタン押す」の一連の動作は同じ手で行わないといけない(後述)ので、利き腕側に時計を置く方が楽です。
準備まとめ
これで対局前の準備は終わりです。
まとめると
- ①両者着席後、対局カードを交換し、相手のカードに自分の名前を記入
- ②伏せ石をする。上位者が石を隠し、下位者が上の色を言い当てる
- ③伏せ石に勝った方が「色」か「引き分け勝ちの権利」を選べる
- ④「色」と「引勝」を対局カードに記録
- ⑤中央に石を4つ並べる
- ⑥時計の位置は黒の人が選べる
これで準備ができました。
「宜しくおねがいします」と挨拶してから対局を始めます。
対局中の手順(★ここは覚えよう)
挨拶後に対局が始まります。
対局時計はこんな装置で、着手ボタンは双方の頭に生えているやつです。
対局中に押すボタンは、自分側の着手ボタンと、終局時に押す中断ボタンくらいで他はまず触りません。
挨拶後、対局が始まります。
- ①白持ち側が、自分側の着手ボタンを押します。
- ②黒持ち側の1手目が始まり、同時に持ち時間が減り始めます。
- ③黒は着手 → 石を返したら自分側の着手ボタンを押し、2手目の白番になります。
↓
以降これを交互に行いながら進めていきます。
途中でパスや不正着手がなければ、最終手の1手前まではこのサイクルになります。
60手目(最終手)だけは少しことなるので後述します。
最近はこのような対局時計を用いることが増えました。こちらの方が新しい。
このシーソーみたいなボタンが着手ボタンになります。
こちらは白を持った方が着手ボタンを押した状態にしておき、挨拶後に中断ボタンを押すことで黒側の時間が進みます。
あなたの番でできること
貴方の手番でできることは次の5つです。
- 考える。
- 着手する。
- 石を返し終えたら、着手ボタンを押し相手の番にする。
- 直前の相手番で不正着手があった場合、指摘する。
- 打てる場所がない時の「パス」を宣言する。
毎回発生するのは上の3つ、下2つはたまにです。
ここで注意ですが、
上記の「できること」は、あなたの手番(あなた側の持ち時間が減っている状態)の時だけです。
相手番の時は、貴方は着手などの盤面操作はできません。
(返し忘れをしてしまい、着手ボタンを押した後に気づいたとしても、相手番なので勝手に修正できない。→別項)
片方の手で行うこと!
- 着手する
- 石を返す
- 時計の着手ボタンを押す
1回の着手において、この一連の動作は同じ方の手で行わないといけません。
(身体にハンディのある人のみ特例はある)
打てる場所がない場合に限りパス
あなたの番で打てる場所がないときに限り、パスをすることになります。
パスをする場合、自分の手番で「パス」と宣言して、着手ボタンを押せばOKです。
これで相手の番になります。
打てる場所が1箇所でもある場合はパスをすることができません。
連続でパスすると、置く石が無くなる?
石は双方33個あり、1個は余分にありますが、2度も3度もパスになる状況がありますね。
その時は石を渡してあげましょう。
- 自分が何度もパスをする場合は相手に石を渡す。
- 相手が何度もパスをする場合は石を頂く
まあ、難しくはないです。
終局の手順
60手目を打つ、もしくは双方が打てなくなった時点で終局となります。
60手目を打った後は中断ボタンを押します。
ここで相手が60手目に不正着手がないかどうかチェックし、問題なければ「有難うございました」とあいさつをして終局になります。
不正着手に関しては、別途記事で書いています。
対局中の流れまとめ
色々と沢山の項目がありますが、基本的には
- ①白側が着手ボタンを(中断ボタン)を押して対局開始、黒の1手目が始まる。
- ②着手を終えたら、自分側の着手ボタンを押し、相手番へ
これを繰り返します。
比較的起こり得るのは、終盤でのパスで、時々返し忘れも発生するくらい。
返し過ぎや、色の間違い、針落ちはあまりないですね。
└こちらは管理人もこれまで数百回対局してきて、数えるほどしかないです。
ひとまずは上記と、パス、返し忘れ、そして60手目後は中断ボタンで終了。
これだけ覚えておけば何とかなります。
双方が対応不可になった時はいちど中断ボタンを押し、主催を呼びましょう。
結果の記録と提出
対局が終わったら、取った石数をお互い数え、対局カードに結果を記録します。
お互いが取った石数は声に出して確認しあいましょう。
「●●石ですね」
と自分の石数を声に出して確認います。
双方が合意すれば、それが結果になります。
対局カードの書き方
使う部分はここですね。
勝敗
勝ったほうは【○】、負けた方は【×】を書きます。
引き分けになったときは、引き分け勝ちの権利を持っている側が勝ちとなります。
引き分けありのルールで引き分けた場合は双方△で。
石差
これは単純に引き算をします。
例えば40-24だった場合は40-24=16なので、16石差となります。
勝った側は+16、負けた側は-16と記録すればOK
引き分けの場合は0になります。
石差ではなく、獲得石数を書くケースもあります。
この場合は取った石の数をそのまま書けばOKです。
累計
これまでの石差を合計します。
例えば1戦目が20石勝ち、2戦目が12石負けなら、累計は20-12で+8になります。
負けが多いとマイナス値になります。
小学生でマイナスの数は分からないならば、主催に聞いてみましょう。
全ての対局を終えると、勝敗と石差合計がでることになります。
盤面の片付け
記録ができたら、念のためお互い記録を確認し合いましょう。
問題なければこれで結果に同意したと見なされます。
対局結果が確定したので、2人で石を片付けましょう。
大会では石は33石ずつあると思います。(1石多めにある)
同じ向きにしてケースに収納しておくと、次の対局の人がやりやすくなります。気遣っておきましょう。
たまーに自分の石を片付けずに、そのまま結果を主催に持って行き、そのまま放ったからしにする人もいます。
勝った嬉しさから片付けをすっかり忘れることもありますが、相手のことも考えましょうね。
勝者がカードを提出
片付けが終わったら、勝者が2人分の対局カードを主催へ提出します。
大会によっては、部屋に対局表が張り出されることがあるので、そちらへも記入しよう。
これで、対局1戦目が終わりになります。
次の対局まで、長くはないですが休憩時間があるので、トイレを済ますなり、対局を振り返ったりして時間を過ごしましょう。
対局後の振り返りについて
片付け→対局カードを提出したあとに、
対局相手と一緒に、アプリ等を利用して振りかえる光景はよく見られます。
これをやるかどうかは任意な感じです。
公式のルールには記載されていません。
僕の場合は、相手次第ですね。
対局テーブルに戻ってアプリを起動しますが、
ここで相手が一緒に振りかえりたい仕草を示すなら、一緒に振りかえります。
一方で相手が席から離れていったり、一人で振りかえる姿勢を見せるなら無理に声かけませんね。
僕も一人でやります。
注意したいのは、声は控えめにすること。
まだ周囲は対局中であることも多いですからね。
(全国規模の大会では部屋を退出してからになります。)
結果の記録と提出まとめ
終局後の流れをおさらいすると…
- ①お互いの石を数えて確認
- ②対局カードに勝敗、石差、累計を記録
- ③記録内容を念のため双方で確認
- ④石を片付ける
- ⑤勝者は対局カードを主催に提出する
以上になります。
長くなりましたが、少し慣れればそんなに難しくないです。
分からなければ主催に聞けば教えてくれるので、あまり心配せずに参加しましょう。
つづいて、あまり起こらないケースですが、引き分けありルールや不正着手、針落ち、そのた不測の事態について、別途紹介します。
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