相手が辺に打ってきた場合、こちらの対応として、
- 付け手
- 1マス空き付け手
の2つを紹介しました。
出来るだけ好手となる方を打ちたいところですが…
「付け手」も「1マス空き付け手」も悪手となるケースもあります。
そこで紹介するのが「2マス空き付け手」です。
(「2マス空き付け手」も、命名したのは多分私ですww)
目次(もくじ)
付け手、1マス空き付け手の良し悪しも見ていく。
基本的に、2マス空き付け手を検討するケースは、相手がA打ちをしてきた時ですね。
(A打ちとは辺の中央2マスより、1マス外側)
貴方は黒の立場です。白がc8と辺に打ってきました。
ここでの黒ですが、
- d8:付け手
- e8:1マス空き付け手
も打つことができます。
この場合、好手なのか、悪手なのか、その辺も見ていきたいところです。
付け手を行う場合
では最初に付け手を行ってみよう。
このように、黒d8と付け手を行うと、
上方向に加えて左上方向も返してしまいます。
これで白に辺を確保された後も、b8が白の余裕手として相手に温存されると厄介になります。
1マス空き付け手を行う場合
次は1マス空き付け手を行ってみよう。
白c8と辺に打ったのに対し、黒はe8と1マス空き付け手を行いました。
そもそもこの1マス空き付け手が「上」と「左上」の2方向返しであり、あまり良いとは言えません。
対する白は、白d8が上1方向だけの中割りのような手であり、
黒b8で辺確保しても、下辺右側が打てない形なので、よろしくない形になってしまいます。
白g8が余裕手になるのも、黒には重たいですね。
付け手も1マス空き付け手も行わず放置
じゃあ、辺には打たずに他に打った場合どうなるかですね。
実際に流してみると…
白c8に対して、黒は下辺に打たず、b4と打ってみました
すると白はf8と、続けて辺に打ちました。
これダブルA打ちって打ち方で、こちらが他の箇所に打っている間に、白は2回辺を打ちました。
その分黒は下辺以外の場所に2手打ってしまい、2手損したことになる。
盤面上側の白壁は出来るだけ潰したくないけど、この2手損の間に潰さざるを得なくなります。
2マス空き付け手を検討する
以上より、
- 付け手
- 1マス空き付け手
- 辺に打たず、放置
いずれも黒にとっては良くなさそうです。
そこで今回の「2マス空き付け手」を見てみよう。
2マス空き付け手だけすると、このようになります。
ここで見たいのは、双方の穴である2マスどちらにも、相手が打ってくる可能性があるということ。
今回の局面は、白d8に打つことは出来ないようです。
なので、e8に打ってくる可能性を考慮しましょう。
すると…
白が2マスの穴に打ってきたので、残り1マスを黒が埋めたものです。
が、この黒は実は悪手です。
何故だか分かりますかね?
打った後の状態を見ると、白b8が黒から打てない余裕手になっているのが分かるかと思います。
直前に打った黒d8ですが、
c7側の石を取ってしまったことが、白の余裕手を献上した原因とも言えます。
つまり、b6(黄色枠)の黒が邪魔でした。と言う感じ。
もしb6が白石なら、黒のd8は良い手になっていました。
こんな感じですね。
そもそも、d8は白が打つことができないため、今すぐ打つ必要がありません。
少し盤面変えますが、黒f8と2マス空き付け手をした場合に、白がd8に打てるケースも見てみましょう。
黒が2マス空き付け手をしましたが、白どちらかと言えばコチラのように打つ方が良いことが多いです。
(白が最初に辺に打った場所のすぐ隣側に打つ)
この場合、e8が双方の穴と言う形になります。
今回は黒が埋たことで、白に辺の確保を迫ることができます。
このe8のような双方の穴は局面によって
- 双方が打てる
- 自分だけが打てる
- 相手だけが打てる
と色々なパターンがあります。
- 双方が打てる場合は、打ったほうが良いことが多いです。
- 自分だけが打てる場合は、今すぐ打つ必要はありません。
- 相手だけが打てる場合…これは2マス空き付け手自体が悪手である可能性が高そうです。付け手や1マス空き付け手も検討しましょう。
という感じ。
現状のレベルで先まで読んで打つのは中々に難しいので、
今は、「こんな打ち方もあるんや^^」くらいにざっくり覚えてもらえれば大丈夫です。
中級レベルまで上がってくれば、段々と分かるようになってきます。
2マス空き付け手がとても良い手になるケース
これは、結構わかりやすく、好手になりやすいので知っておきたい。
この場合何が良いのか?
黒f8の後、白はd8にもe8にも打つことが出来ません。
このようなケースでは黒が下辺を比較的好きなタイミングで打つことが出来るので、2マス空き付け手が良い手になりやすいです。
コツとしては、2マス空き付け手によって返す石が縦方向だけの場合ですかね?
今回はf7方向だけを返しました。
「2マス空き付け手」のまとめ。
- 「付け手」も「1マス空き付け手」もダメ。だけど放置するわけにも行かない。そんな時でも「2マス空き付け手」も考えよう。
- 2マス空き付け手は「双方の穴2マス」のどちらに打ち返されるケースもあるので、ちょっとした読みが必要。
- 「双方の穴2マス」に相手が打ってきた場合、残る1マスに打てるかどうかを考えたい。
- 「双方の穴2マス」に相手が打てないような場合は好手になりやすい。
と、初級レベルではちょっと難しめかもしれませんが、慣れてくると多分分かるようになってきます/(^o^)\
あとは、相手が辺に打ってきても、放置が問題ないケース。なんてものを紹介します。
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