前回、悪い中割りを紹介しました。
これですね。
中割りだと思って着手したが、返した石が綺麗に囲まれておらず、一部がむき出しになってしまい、
相手がそのむき出し部分に打てる(それが中割りのような手だと更に悪い)ようになってしまうような打ち方です。
しかし、標題の通り、むき出し箇所が存在しても好手となる中割りが存在します。
むき出し部分に相手が打てないケース
中割りだと思ったら、返した石の一部がむき出しになっていたけど、
相手がそこに打てないと言うことも、そこそこの頻度であります。
ダイジェスト版でも紹介したこの盤面
黒が中割りを試みます。
この局面で、黒b3を狙ってみましょう。
どのようなことが起きるでしょうか?
打った後の局面はこうなります。
返した石はc4、d5の2石。
そしてd5の石を見ると、c6側がむき出しになっています。
問題は、白がここに有効な手が打てるかどうかという点。
実際に見てみると、白は打てません。
これは図のようにd5-f3が全て黒(赤線部分)であり、白がc6に打つために挟む石が無いからですね。
このような場合黒の打った手はむき出しにはなるものの、相手からすぐには反撃されないため、中割りとしては良い手になり得ます。
簡単な2手読みですね。
黒はb3に打った場合、むき出しになるc6に対して白に好手ができるかどうか?
そこまで見る必要があります。
まあ最初は難しそうに見えるかも知れませんが、慣れれば割と簡単に見分けられます。
即座に相手に反撃されないが…ちょっとだけ応用
今回のように、白にすぐにc6と言う反撃の手が出来ないため、
黒のb3は好手になりました。
ではこんな例はどうでしょうか?
これを同じように黒b3で中割りするとどうなるでしょうか?
少し先まで読まないとダメな例。
現時点では少し難しいかも知れません。
黒b3に打った段階では、
返したd5の石がc6側にむき出しになっているが、白はc6に打てない。
一見良さそうな手に見えますが…
この後白はg4に打つことで、次の番に白c6に打てるようになります。
そもそも、この白g4自体が中割りの好手になります。
結論を言えば、黒のb3はあまり良くありませんでした。
このように、返した石にむき出し部分がある場合、
相手の次の番では打てないと言う局面でも、打てるような手を別の手によって作られてしまうと、これまた悪手になりやすくなります。
少し難しい話をしてしまいましたが、
実際はこのように先まで読めるようになれば、非常に良い手を打てるようになります。
とりあえず現段階では、むき出し部分に相手が打てなければとりあえず打ってみよう。
くらいの意識で良いと思います。
ちなみに上の局面、黒の正解は…
白のg4自体が好手ですが、黒にとってもココは中割りの手であることが分かるでしょうか?
この場合は先に取ってしまいましょう。
むき出しになる前から、元々相手が打てる場所だった
元々相手が打てる場所ではなかったけど、
貴方の着手により返した石のおかげで相手が打てるようになり、しかもその手が中割りのような手。
だとすると貴方の打った手は悪手になりやすいですが…
むき出しになる前から、既に相手は打つことが出来る場所だった。
と言うこともあります。
例えばこれ。
これも黒がb3を検討する局面です。
黒b3によって、返る石はc4、d5で、今回もd5の石がc6側にむき出しになっています。
だけど、今回は黒がb3に打つ前の段階から、白はc6に打つことが出来てしまいます。
元から打てる場合は、むき出しの箇所が存在しても、相手の手数がそれによって増えないので、
悪い手にはならないことが多いです。
良いかどうかはそれ以外の要素もあるので一概に好手とは言えないですが、
少なくても、相手の打てる箇所を増やしてしまうよりは相対的には良いです。
マトメ
少し難しいことも紹介してしまいましたが、とりあえず現段階では、
そこに相手が打てないような状況ならとりあえずOK
貴方の着手でむき出しにした箇所が、元から相手は打てる場所だったなら、それほど悪くない。
と言うことを押さえておけば大丈夫でしょう!!
次はも似たような中割りなのですが、
着手場所に近い所がむき出しになるケースをもう少し詳しめに紹介します。
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